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その4.手術当日 術後1日目 1.手術当日
5月14日、いよいよ手術の日を迎えました。
私は、午後の3人目です。 朝の廻診で、両脚の股関節の部分に先生が何かを書かれたので、鏡で確認。 私の名前がしっかり書かれてました。 「今だったら、何があっても身元の確認はばっちりだね(笑)」 なんて、お部屋のTさんと冗談も飛ばし、まだまだ余裕の朝でした。 9時に浣腸を済ませ、おなかもスッキリ! Tさんが手術室に入り、夫が部屋に来たころから徐々に緊張感が高まり、順番を待つ気分は言葉で言い表せません。 時間が近づき、思ったより早めに看護師さんが準備に来られ、裸にサポート靴下とT字帯といういでたちでストレッチャーに乗り手術室へ・・・ 夫の見送りに、涙がポロリ・・・でした。 手術室に入った瞬間、不安も緊張感もすっかり消えて、不思議と無心に近い状態だったような気がします。 横を向いて、硬膜外麻酔の針を刺されたのですが、痛みは全くなく、 麻酔の先生の「眠くなります〜」のお言葉も、たぶん最後まで聞かず夢の中でした。 その後、麻酔の先生に再び名前を呼ばれ目覚めるまでは、まったく何も覚えていなくって・・・って、当たり前ですけどね(笑) 目が覚めて最初に感じたのは、両脚が開かれて間に何かが挟まれてることでした。 実際は挟まっていたのは小さな枕で、そんなに開いていたわけではないのですが、 感覚としてはものすごく大きいものが挟まれてるような気がしたものです。 手術室に入ってから出てくるまで、夫によれば2時間45分くらいだったそうです。 痛みは全くありませんでした。 先生の説明もしっかり聞け、新しい股関節のレントゲン写真もしっかりと見ました。 時間は覚えていませんが、夕方になったら水を飲む許可が出て、先輩の患者さんに教えて頂いたペットボトルに装着できるストローが、とても重宝しました。 消灯後は、手術部位の痛みはないものの、腰の痛みがひどかったです。 手術前に、枕を脚の間に挟んで横を向く練習をしてはいたのですが、なにせ、両方に傷があるので、容易く横を向けるものではありません。 横を向くと、傷が圧迫されることになるので痛い! 腰の痛みを我慢するか、傷の痛みを我慢するか、究極の選択の繰り返しの一晩でした。 ベッド柵を両手で握り、意を決して、なるべく素早くエイッ!と横を向くのですが、その度に思わず「イタッ!」と声が出て、Tさんがカーテン越しに「大丈夫?」と、何度も声をかけてくれました。 それでも、痛み止めを使うことなく、3〜4時間は眠れたような・・・ 実は、その辺のところ、あんまり覚えていないのです。 「あぁ〜 待ちに待った手術が終わったんだなぁ〜 この先、どんな生活が待っているんだろう・・・」 と、期待と不安の気持ちのほうが、術後の辛さをずっと上回った夜でした。 2.術後1日目 まあまあの目覚めでした。 傷の痛みはありませんでしたが、鼠径部と大腿部を引っ張るような痛みがひどく、 アイシングがとても気持ちよかったです。 看護師さんに、体を拭いていただき、新しい病衣に着替えてから朝食でした。 お腹が空いていたので、美味しくいただけると思ったのですが、いざ食膳を目の前にすると、気持ちが悪くなり1口もいただけませんでした。 8時過ぎには、石部先生の回診、傷のガーゼ交換がありました。 左側の傷からの出血があるとのお言葉に、チラリと見ると、ガーゼが全面血液で真っ赤・・・ なんだか、ずっしりと重そうでした。 夜中、何度も横を向いたので仕方ないですね・・・ 午前中には、アパホテルに泊まっていた夫と、横浜から駆けつけた娘が来て、 思ったより元気な私の表情に安心したのも束の間・・・ その頃から吐き気がひどくなり、何度か嘔吐しました。 出血と嘔吐の影響か… 血圧が下がり、めまいがあり、リハビリは中止、 尿カテーテルの抜去も延期、点滴も増えました。 気持ちだけは、やる気満々だった私・・・ 大好きなカレーだった昼食が1口もいただけなかったことも加え、もう〜ガッカリでした。 吐き気は夕方には治まり、夕食も、ほんの少しですが口にしました。 長い1日が終わり、長い夜の始まり・・・ 吐き気は辛かったけれど、足をまっすぐ伸ばして、仰向けに寝ていることの 幸せを噛み締めた術後1日目でした。 |
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