患者の声

※患者さまの写真につきましては、ご本人の了承を得て掲載しております。

鹿野様からの声

◆1才
歩き始めたら傾く歩き方で左股関節脱臼と診断を受けた。
ギブス固定治療。
子供の時、走ると足の付け根が痛む事があったが、生活に何ら支障は無かった。

◆30才
第3子出産後の痛みが激しく、総合病院整形外科を受診した。
「貼薬治療」と「50才代で人工股関節手術必要」との結果。

◆49才
子宮筋腫で子宮全摘出手術(経膣)。股関節痛で近所の整形外科を受診。
診断結果は「無理しないように」で貼薬が出た。

◆55才
股関節痛の為 除雪は出来ず、屋外の家事は便利屋さんを利用し始めた。
家の中。階段は一段に右左を揃えながらで不自由だし痛いし、手術を考えた。
私の場合は身内にも友達にも股関節患者がいなく、良い医療情報が無かった。

◆2003年12月24日
北海道新聞生活欄の医療記事が私にGOODNEWSだった。

◆2004年
病院のHP中、整形外科部長のメールアドレスへ相談をさせてもらった。
主人の仕事で来た北海道を私は1年で離れる予定で、個人的な悩みもあった。
ドクターから「希望の病院へ紹介状を書きましょう」とメールを頂き、外来受診した。
私は「このドクターに手術を御願いしたい」と確信。
紹介状とレントゲン写真は預かったが・・・
ドクターはが親切な説明。
患者本人が納得選択できる・インフォームドコンセントがある。
あとは 私が患者の体験を知りたいとインターネットを検索した。
偶然出会ったこのHPで励まされ 手術後の患者さんの話も直に聞けて本当に良かった。
十分な安心を得て、私は今回ドクターの手術を受ける決意をした。

■ 手術の経過 ■

◆2004年2月17日
外来受診。手術依頼。
ドクターから「MIS手術の場合3泊4日から退院が可能」との説明を受ける。
身障者手帳・更生医療申請(ドクター直筆)を持って区役所に行った。

◆3月31日
血液検査。術前スケジュールの説明を受ける。

◆4月8日
自己血の貯血。造血剤は テストの結果赤い反応が出て注射できない。

◆4月15日
貯血。抗生剤アレルギーテスト。断層写真。CT。レントゲン。肺活量。心電図。

◆4月19日
入院。心臓エコー検査(私が血圧上下の心配の為)。

◆4月20日
リハビリ室で術後の歩き方練習。 麻酔科受診・・・私の希望を聞いてもらう。
ドクターから主人と一緒に手術の説明を聞き、ネームシールを手術足に。(面談室)
MIS(最小侵襲手術)法が目標だが全てのケースを準備との事で詳しい説明受ける。

◆4月21日
手術当日。浣腸。8:30レントゲン透視下(私希望)で硬膜外麻酔チューブを入れる。
MISで無事手術完了。ドクターからレントゲン写真を見せてもらう。
~安心した。
血圧・脈拍計が側にあり定期的に計測・・低血圧。体温が38度台で吐き気。
術後状態は私が想像した中で一番軽く快適である。
痛みなし。股関節固定。
血栓予防の為、マッサージ器が両足についている。お腹動き水が飲める。
水や氷がとても美味しく、ホッとして夜は熟睡。 自己血を輸血。

◆4月22日(1日目)
夕方、股関節固定を外し、尿管・傷の管を抜き、トイレは一人で行けた。
リハビリの先生がベッドに来てくれて、足を動かし、歩行器で歩いた。
抗生剤点滴朝夕と飲み薬が始まる。
貧血による低血圧と吐き気の為造血剤注射。
mariさんが夕方病室に見舞いに来てくれた。

◆4月23日(2日目)
ガーゼ交換開始。リハビリ室に歩行器で行った。
メールを確認。東京長女長男、カナダ次女の受信。
「心配してる。様子を知らせて」
主人が「子供から様子を聞かれた」と見舞に来た。私が大丈夫で安心していた。

◆4月24日(3日目)
土曜日でリハビリ休み。看護師さんと廊下を自分の杖で歩いた。
3泊4日なら今日だが、「看護師さんと一緒でなら私も退院OK」と実感。

◆4月25日(4日目)
日曜日でリハビリ休み。痛み無い足で廊下を杖で歩くのが楽しい。

◆4月26日(5日目)
洗髪。足の位置を教えてくれて何時でも洗髪OK。
リハビリで人工股関節の動きを教えてくれ、階段も上り降り出来る。

◆4月27日(6日目)
リハビリはプロ指導で いろいろ体を動かせるようになってうれしい。

◆4月28日(7日目)
術後1週目の検査で大忙し。足裏マッサージ器と包帯巻きは本日で終了。
リハビリも順調。「1週目で退院」は1人で出来ると思う程回復に自信。

◆4月29日(8日目)
祝日でリハビリ休み。外出券持ち病院周り杖で1時間歩く。完治と思う程。

◆4月30日(9日目)
日々ドクターの回診で「順調」と伺い、日々安心する。
mariさんが病室に訪ねてくれた。ディールームで皆と話す。

◆5月1日(10日目)
傷のテープを剥がす。風呂に入る姿勢を練習し、何時でもお風呂OK。
抗生剤が点滴から内服にかわる。

◆~5日
土日祝日はリハビリ無し。階段を歩くのが宿題。8階から1階に降り、ロビーで携帯メールチェックしてお茶して休む。その後1階から8階まで上る。
退院をこの前後でとドクターから話があった。私は連休は病院滞在を選んだ。
1人で病院周辺を歩き携帯写真を撮った。階段下り上りは休みなしで出来る。

◆5月6日(15日目)
2週目の検査で大忙し。リハビリで自転車こぐ。
mariさんが病室に訪ねてくれた。ディールームで皆と話す。

◆5月7日(16日目)
東京長女のメールで「便利やさんに掃除を頼むよう」に言ってくる。
ドクターが回診で「外では気をつけるように」とやさしく言ってくださる。
午前はリハビリ。「痛み無く日常動作が出来て疲れない」のを確認した。
午後3時ごろ退院。
馴染みの便利屋さん(除雪を頼んでいた)に病院に来てもらった。
家に着いたら家の中は掃除機かけ。外は掃除片付けを全部してもらった。

■ 退院後 ■

◆5月12日(手術後3週目)
自転車に乗って郵便局や銀行やスーパー等へ出かけた。
両足でこげる自転車は上り坂もスイスイだ。
30才頃の元気な私に返った様に思う。
ドクターから「人工関節周囲の組織や筋肉がしっかりするまでの3ヶ月は特に注意」と言われてる。

◆5月20日(術後4週目)
退院2週後で再診とリハビリ。
ドクターに御願いして デジカメでレントゲンと傷の写真を撮ってもらった。
病院にはバス・地下鉄・路面電車で行った。
痛みを感じる事が無く、普通の生活が送れるようになった。

障害者手帳を持ち、更生医療で手術をを受け、初めて障害を克服した事を実感する。
ハンディキャップットのノーマライゼーションは先進国家恩恵・・・とありがたく思う。
ドクターが私のためにMISの手術をしてくれたフィルムも見た。
高度な技術に感動した。
新しく息吹を与えられた股関節を大事にしよう。
ドクターやスタッフの皆様やその他みんなで私の健康回復のために一生懸命にして下さった事にうれしく感謝です。

2004年5月

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