患者の声

※患者さまの写真につきましては、ご本人の了承を得て掲載しております。

佐藤裕英様からの声

●発症までのいきさつ

私は現在47歳ですが、股関節が痛みだしたのは、10年くらい前になります。
当時行った病院で生まれつき股関節の形が悪いと言われましたが、それまで何の支障もなく、何かの間違いだろうと思い込み、今まで通り生活して参りました。
痛みがひどくなったら人工関節しかない、とそのとき言われましたが、全く気にも止めませんでした。
しかし、年を追う毎に痛みは激しくなり、2004年に別の病院に行ったところ、そこでリハビリで直そうということになりました。人工関節は不便そうだし手術も嫌だったのですがるような気持ちで通いました。ところが、3ヶ月経ってもいっこうに良くならず、最終的に骨切り術を進められましたので、その医院も行かなくなりました。
此の時、すでに足は真っすぐ伸ばせず、夜も痛みで熟睡できませんでした。
2005年6月10日とうとう仕事中に激痛が走り、動けなくなってしまいました。もう観念して手術を受けざるを得ないと分かっていましたが、まだ躊躇はありました。

●石部先生との出会い

インターネットで股関節の手術について一日調べた末、私は石部先生のホームページに行き当たりました。まずスマートで良くできたページ作りだなと感心しましが、なにより先生のホームページは、どこよりも分かりやすく、誠実さを感じるものでした。
まだ手術に不安のあった私は、先生に人工関節について懸念されることをメールで質問しました。ものの30分程度で回答が帰って来たので非常にびっくりしました。
「現状ではどの人工関節もデメリットはあって、自分の今の状況から考えて手術するかどうか最終的に決めるのは、自分自身です。」というお答えでした。
これで、気持ちが吹っ切れるとともに、手術をお任せできるのは、石部先生しかいないと思って、翌月曜日NTT東日本札幌病院へ登院しました。

●手術前

手術に際しては、仕事の都合で長く入院することができませんでしたので、最初の診察の際、最短で4日の入院で済むと聞き、信じられない思いでしたが、すぐさまその日程でお願いをいたしました。
また、先生からこれから自分の体に入ることになる人工関節を前に丁寧な説明があり、手術やその前後のスケジュール、用意すべき物、注意事項など詳細に書かれたパンフももらって、精神的にも、用具的にも余裕を持って準備することができました。
それから1ヶ月後の7月14日、手術の準備としてCTスキャンを撮り、貯血といって手術時の輸血用に自分の血を400cc採りました。前日の不摂生で採血中に脱水症状を起こし、かなり血圧が低下しました。おかげで時間もかかり、看護師さんにもかなり強く言われてしまいました。自己管理の甘さを痛感いたしました。

●手術

7月20日、入院。入院は高校以来なので緊張しましたが、看護師さんたちが、丁寧な応対で様々な便易をはかってくれたおかげで不安を和らげることができました。
翌日朝から手術。病室で麻酔が効きやすくなる注射を打ち、手術室に行ってから脊椎に麻酔を打つ予定でした。脊椎の麻酔は痛いと友人から聞かされていたので緊張しましたが、病室から手術室に向かったところまででしか、私の記憶はありません。
気が付くと病室で、まだ午前10時半くらいだったと記憶しています。大変な手術にもかかわらずなんて早いんだろうとその時思いましたが、さらに翌日には、リハビリも行っていました。若干痛みましたが、おっかなびっくり歩いてみると、昨日までとは明らかに違いました。股関節が人工だという感じも違和感も感じません。(後に感じるようになりましたが)
翌23日退院。25日からは、短時間ですが出社して仕事もしました。まさに驚異です。
これから365日運動(療法)をしないといけないということや、人工関節の回転角の制限などの問題はありますが、手術前の苦しい日々を考えるとまさに天国です。
この経験により、これからの人生を人工関節ともども大切に生きようと実感する現在です。

●おわりに

医療においても科学と技術の進歩ということに驚かされるこのごろですが、それにも増して大事なことは、その医療/技術を使う人の問題です。
技術があれば、誰でもいいという事ではありません。
私は、今回石部先生に出会えて大変幸運でした。
石部先生とNTT東日本札幌病院のかたがたの暖かく親切な応対、そして私に施して頂いた最高の技術に心から感謝いたします。

inserted by FC2 system