患者の声

※患者さまの写真につきましては、ご本人の了承を得て掲載しております。

MASAKO様からの声

私は京都在住の41歳です。
2年前から歩くとたまに痛いという症状が出始めて、おかしいと思いながら、休むとすぐに良くなったので、歩きすぎたかなと思うぐらいでそんなに気にはしませんでした。
幼少の時に股関節脱臼で手術を受けていたのもありますが、 その後、学生時代は普通にスポーツもして何不自由なく生活してきましたし、結婚して子供も授かり、自分の足の事は忘れる毎日だったからです。

子供の運動会でパン食い競争、障害物競走に出て走っていたのが2年前。
その後、旅行先で横断歩道が赤信号に変わったので、走ろうとしたら走れない自分がいました。「何で?おかしい?」と、思いすぐに病院へ行きました。
軟骨が減っているので、あまり無理しないようにとの事でした。それからは、日が経つにつれて痛みの間隔が短くなり、まるで膝が悪いのではと言うぐらい膝も痛くなりました。そして、ほとんど毎日ボルタレン座薬&ロキソニンの服用でした。
何より辛かったのは、遊園地に連れてってやれない事、買い物していても痛くなると動けない、足を引きずるようになり人前に出ると「どうしたの?」と聞かれる・・・。そんな毎日の葛藤でした。仕事柄、人前に立つことも多く、手術を受けるか、先延ばしにするかと言う選択肢がのしかかってきました。いろいろ悩んで考えました。痛み止めを飲み我慢してあと10年、再置換と言うリスクを少なくするか、今のクオリティーを高めるか・・・

そして、出した結論は、今を大事に生きてゆきたいという事です。

幸い友達から石部先生の事は聞いていました。地元の先生方は大反対です。なぜなら術後脱臼した時にどうするのか?この手術は「手術しました、はい直りました。」と、いう骨折のような手術ではないという事、長い付き合いになるのだという事、何か合った時に飛行機に乗って札幌まで行けるのか? 考えれば考えるほど決められません。
そんな時、先生に手術していただかれた方とお会いする機会があり、会ってその場で私は手術をお願いしようと決心いたしました。どこが悪いか判らないほど回復なされ、目の前を颯爽と歩いておられました。夢を見ているようで涙があふれてきました。2週間という短い入院期間、主婦にとっては何よりです。でも、何よりこんなに綺麗に歩くことが出来るという事、先生の高い技術力が伝わってきました。

もう、迷わない。先生を信じて手術してもらいたい・・・

11月、初診で北海道へ・・・先生の優しい眼差し、私の不安である事へのわかり易い答え、そして、今のクオリティーを高めたいという事への御理解にすぐに手術日を決めました。
4月、貯血の日、先生から手術の詳しい説明があり、どんな小さなパーセントでも起こりうる合併症、感染症の説明。聞いていると、一人だったのも手伝って心臓の鼓動が早くなるほど不安で、もうやめて帰ろうと思いました。それを貯血中、看護士さんにお話していると、横のベッドから同じ手術日で今回2回目の手術という方から声をかけていただき、「嘘みたいに良くなるから安心して。先生はどんな小さな事でもしっかり説明されるから。」と・・・誰だろうと思っていると、受付でまたどこが悪いか判らないほど軽快歩いておられる方でした。そして、帰りがけに先生から「心配しないで、大丈夫ですから。」と、優しく声を掛けて頂きました。

不安が消えてゆきました。

入院前日、先生からお願いしていた表面置換型は、私のCT結果からは無理かもしれませんというお電話がありました。ショックで主人に「何で私ばっかりこんな目にあわならあかんの。」と、愚痴りながら泣きました。

そして、入院・・・
手術日が近づくにつれ、やはり怖いと言う気持ちがどんどん膨らんできて、やっぱり帰ろうかなと思ったことも何度となくあります。自分の骨の一部が無くなるのは事実だし、本当に綺麗に歩けるかどうか怖くて・・・そんな時、いつも励まして下さったのは同じ痛みで苦しみ悩みしている患者さん達でした。「大丈夫よ。」と、いう何気ない一言にどれだけ勇気付けられたか判りません。何より同室の方たちは術後すぐ、2.3日後には散歩も楽しくしておられます。杖はどこ行った・・・なんて、狐につままれたようでした。

いざ、手術室へ・・・
痛がるため全身麻酔に切り替わりました。そこまでは覚えています。
気付くと、個室のベッドの上で寝ていました。
つらい長い夜を迎えましたが、他の患者さんたちが、心配そうに何度も来て下さったのは覚えています。
次の朝、リハビリの先生が、私を病室に迎えに来てくださって、歩行器につかまり、歩きました。すると今までのあの痛みはありませんでした。
くらくらする頭を我慢しながらリハビリ室へ・・・
悪夢です。昨日手術したばかりで、足は2倍ほどに腫れていると言うのに、脚曲げ、とんでもない!と思っていても容赦なく進行していきます。でも、不思議に痛いけど気持ちいい・・・1日1日回復していくのがわかります。
もうリハビリの虜のようになりました。確かに今まで、痛みのためにかばって動かさなかった筋肉の痛みはすごいものがあります。でも、終わると脚が楽になるのです。
何より、一人一人に専属でリハビリの先生が付いていて下さって、職業、仕事復帰、帰ってからの住居環境など、詳しく聞いてくださった上でのご指導でした。ですから、帰ってから困ったと言うことはありませんでした。
腫れていた足も看護士さんの氷枕で冷やすという配慮のおかげで退院の頃にはすっかり引いていました。どんな小さな不安も本当によく相談に乗ってくださり、いつも優しい笑顔でお声をかけていただき、楽しい入院生活を送ることが出来ました。
仲良くなった患者さんたちと一緒にライラックの花咲く道を散歩したこと、スープカレーを食べに行ったこと、古着屋さんに買い物に行ったこと、本当に楽しい日々でした。

7月、検診日
順調に回復しているとの事です。私は、もうすぐ、杖を離して歩き出すことになります。
「本当に綺麗に歩けますか?」
「そのために手術したのだから頑張りましょう。」
本当にその通りですよね。足の長さも揃って、痛みも取れて、後は自分で今までの癖を直して努力するしかないですね。
まだまだ筋力は足りないようですが、その日を楽しみに筋トレ頑張ります。
今回、石部先生に手術して頂き、リハビリの先生、看護士さん、患者さん、いろいろな方にめぐり合え、暖かい気持ちにふれ本当に幸せです。
痛み、悲しみ、辛さを経験して、今まで気づかなかった大切なものを頂いたような気がします。
これから、新しい足を大切にして、心配かけた家族に感謝し、大好きなお花をいけて歩んでゆきたいと思います。
本当に有り難うございました。

P・S 飛行機で帰られる方は、術後、ワンランク上の座席指定された方が良いですよ。そして、通路側の方が気兼ねなく動けるのも良いですね。
私は真ん中に挟まれて身動きがとれずに、痛くて泣きそうでした。
それから、退院の日の観光はほどほどに・・・
次の日、今までにない痛みが襲ってきて、泣いてナースステーションに電話をして、歩きすぎとの事、氷枕で冷やしておさまりましたが、本当にどうかなったのかとあせりました。

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