患者の声

※患者さまの写真につきましては、ご本人の了承を得て掲載しております。

植木雅之様からの声

2007年8月、石部先生の手により標準型人工股関節置換術を両側同時に受けました。
石部先生から両側の手術を同じ日に受けたのは、わたしが初めての患者だとお聞きしております。手術の翌日には歩行器を使って自力で歩くことができ、大変感激したことを思い出します。
驚いたことに、両側同時手術でも翌日より歩行訓練を開始し、当初のスケジュールどおり、片側の手術を受けられた患者さんと同じく術後十日で退院することができたのです。帰りは妻に付き添ってもらいながら、T字杖を2本使って歩き、バス、飛行機を乗り継いで茨城の自宅まで自力で戻ることができました。その後3ヵ月間は意識して杖を使いましたが、両脚ともに極めて順調に回復し、手術から10ヵ月が経過した現在、普通の人と何ら変わりなく仕事や日常生活を送っております。特に大好きなゴルフを全く痛みが無くラウンドできることや、旅行に行っても長時間、休むことなく歩けることに改めて幸せを感じております。わたしが手術したことを知らない人や初対面の人は、人工股関節が入っていることなど全く気付かないでしょう。

【手術前の病状】
わたしは現在47歳ですが、幼少の頃、先天性股関節脱臼でギプス施術などの治療を受けました。その後は開脚の角度が普通の人に比べて少し狭いと感じる程度で痛みもなく、ごく普通の生活をし、いろいろなスポーツも人並みに行ってきました。
思えば20歳前後の頃でしょうか、右脚の付け根の辺りに時折チクチクと痛みを感じるようになりました。しばらくすると治るので、そのまま放っておいたのですが、そのうち痛みが強くなることがあり、睡眠中にも痛み出したので、3年くらい経ってから、思い切って病院で診察を受けました。そのとき初めて「変形性股関節症」だということを知らされました。そしてその時点では全く痛みを感じていなかった左脚も右脚同様の状態だったのです。その病院では、今すぐの手術を勧められませんでしたが、今の状態を温存するために長時間歩くことやスポーツを控えるようにと言われました。そして人工股関節についての説明もあり、耐久性を考え60歳くらいになってからの手術が望ましいとのことでした。確かにショックでしたが、そのときはまだ20代前半、60歳までは先が長すぎます。痛みは我慢できる程度だったので、楽観的に考えそれまでの生活スタイルを変えることはしませんでした。
15年程前からは、地元の大学病院で半年毎の定期的な経過観察を受けてきました。「変形性股関節症」は徐々に進行していくと言われている病気です。ここ2~3年は、軟骨がほとんど無くなった為、股関節を動かすたびにゴリゴリと音がし、歩き出しの1歩がなかなか出ない、長時間歩いたり立っていたりできない、階段が辛い、当然走ることなどできるわけがなく、横断歩道を渡りきれないこともしばしば。あぐらもできなくなったし、靴下やズボンをはくこと、足の爪を切るのは一苦労。何より痛みで熟睡できない日もあり、辛い思いをしておりました。
そういう状態を強いられていても、仕事を長期間休むことなど考えられず、また手術に対してはかなりの不安があり、タイミングがつかめずいたのでした。

【石部先生との出会い】
2006年12月、仕事を終えて自宅に戻ると妻から股関節手術を取り上げたテレビ放映があったので録画しておいたと伝えられました。それは、「MIS+ナビゲーション」を使ったハイテク手術を行っている石部先生を最強ドクターとして紹介している番組でした。早速見てみると、石部先生の手術により劇的に良くなっている患者さんの姿があり、また、アメリカの超有名なプロゴルファーや大リーガーが人工股関節の手術後も活躍していたことを知りました。「この先生に手術をお願いしよう。」手術のタイミングをつかめずにいた私が何のためらいもなくそう思ったのでした。
① 短時間の手術で入院期間が2週間(これくらいなら何とか仕事を休める)
② 手術の翌日から歩いている(手術後しばらくはベッド上での生活だと聞いていたが、これが何よりイヤだった)
③ この手術を受けてスポーツを続けている人がいる(気の合う友人達と続けているゴルフをやめたくない)
④ 医療が進歩しているだけに技術格差がものすごいと紹介されていた(手術するならソフト面、ハード面ともに整った病院で、高い技術力をもった信頼できる医師にお願いしたい)
以上のような点が決め手となりました。

それから、テレビ放映の影響か予約の電話が大変かかりにくい状況(当時)の中、やっと6月の予約が取れました。そして、初診の日。石部先生にお会いしたときは、それまでテレビ放映の録画を何度も何度も見ていたし、ほとんど毎日のように先生のWEBサイトを見ていろいろとイメージしていたので、あこがれの有名芸能人にでも会ったような感覚で緊張していたことを思い出します。
さて、診断結果は、やはり末期の変形性股関節症でした。石部先生に実際にお会いして、そのお人柄からも手術に対する不安はなくなり、最初から決めていたとおり、その場で人工股関節の手術をお願いしました。

【両側同時手術を体験してみて思うこと】
両側手術のため、術前の外来受診と貯血は2回行いました。うち1回は仕事の都合もあり、羽田空港から早朝の便を利用し、貯血後にとんぼ返り。また、日頃の不摂生が影響したのか血液検査の結果、異常が見つかり、禁酒・禁煙など生活改善に努力、地元の内科医の所見を石部先生に持参したりもしました。なかなかスムーズに事は運ばないものです。そんなこんなで焦ったりもしましたが、何とか予定どおりの日に手術していただけることになり、手術に関しては麻酔で眠っている間にすべてが順調に終了しました。
片側のみの手術を経験していないので、実際の比較はできませんが、両側の同時手術を受けるには相応の基礎体力と筋力は必要であると感じました。術脚をかばう軸脚が無い。ベッド上で移動するのに腹筋や両腕の筋力はかなり必要。両側に手術創があるので、横向きになることができず、寝返りもできない。手術前、横向きで睡眠をとる癖が身に付いていたので、仰向けのまま寝返りができない状態はかなり辛く、不眠のため入院中は長い夜を何度も過ごしました。
しかし、結果的には術後の腫れや痛み、発熱などの辛い時期をいっぺんに乗り切ることができたし、入院のための休暇も一度で済んだことは、両側同時に手術していただいて良かったと思っております。

【痛みのない脚になって】
実際に手術をしてみて、人工股関節手術は、私のような末期の変形性股関節症の患者が痛みから解放され、活動的で快適な生活を取り戻すには安全で大変有効な方法だということを実感しました。これまで二十数年我慢してきた脚の不自由さと痛みで辛かった日々を思い出すと、今の普通の生活が夢のようで、家族全員で喜んでおります。身長も少し伸びたようで、立っている姿勢が良くなり、これまで度々悩まされた腰痛も無くなってしまいました。
さて、私の年齢ですと、いつの日か再置換手術を受けなければならない日も来ると思います。
人工股関節を温存し、1日でも長く持たせる選択もあると思いますが、私は、無理をしない程度に今の活動的な生活を続けながら、1度きりの人生を楽しんでいきたいと考えております。

【お世話になった方々に】
石部先生には賞賛と感謝の言葉しかありません。最近メディアでは「神の手」を持つ名医を取り上げた報道が数多くあり、私も興味深く見ておりますが、石部先生はまさに人格と技量が伴った名医であると思っております。今後もご自身のお体を大切にされながら、一人でも多くの患者さんを救っていただきたいと思います。
最後になりましたが、麻酔科の先生、リハビリの先生、看護師の皆様、それと病院のスタッフの皆様には、すばらしい連携と心温まる対応をいただき、本当にありがとうございました。
またお会いして、すっかり回復した姿をお見せできる日を心待ちにしております。

※ 9月末に1年定期検診の予約が取れました。友人達に話したところ、検診をかねて「北海道ゴルフツアー(3日間)」に行こうと話がまとまり、4人で2日前から北海道入りし、2日間2ラウンドプレーする予定です。最終日に私は検診ですが、友人達は観光するとか......。今から楽しみです。

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