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〜 その2:術前検診 から 貯血 〜

“石部基実クリニックで術前検診”
<2009年1月21日>
22日の検診と貯血のために前日から札幌入りしてホテル泊まり。

友人知人旅行社の人から北海道は寒いと脅され、万全と思える寒さ対策をして乗り込んだら、家を出た直後から暑くて暑くて、結局余分なセーター何枚も手に持ったり、全部着込んで大汗かいたりしてしまいました。
建物の中はちょっと暑いくらいの24℃〜25℃に設定されているので、外に長時間立ってでもいるのでなければ、大阪あたりの外出着でちょうどいいと感じました。
ストール1枚あれば調節に便利でしょうが、私は使いませんでした。

<1月22日>
13:00からの検査にあわせてゆっくりホテルを出て、12:00頃地下鉄南北線札幌駅から、20分くらいで真駒内駅に到着。
タクシー乗り場は車道を渡って少し行ったところにあって、そこまで歩くのがこわい。駅の側にないのかと聞いて駅員に笑われましたが、 雪に縁のない暖かいところから来た足の悪い人間にとっては、とても怖い。笑うことはないと思うよ。意を決して雪解けでビチョビチョの車道を渡り、踏み固められて滑りそうな歩道をこわごわ杖をついてヨチヨチ歩きました。杖の底ゴムをはずし、 金属パイプを出してソロソロついて歩きました。タクシーに乗ればすぐ、石部基実クリニックには予約の30分前に着きました。

初診のときにもご一緒だった群馬の方とまた同じ時間になって、 おばちゃん同士おしゃべりが弾みます。
そのうちに、1ヶ月検診で再会して同窓会みたいに楽しそうにしておられる3人グループさんの近くで、いろいろお話を聞かせてもらいました。
大きめパンツについては、今は、男性用トランクスやボクサーパンツがいいとなっているらしい。手術後の傷の処置が楽なのでしょうか。
私は綿のあったか3分長パンツの大きめを買い込んでしまったから、 どうしようかな。
みなさんが杖の先につけておられるアイスピックは札幌ではDIYの店にあるということでしたが、靴裏スパイクピンも、帰宅後ネットで購入して翌月の入院に備えました。

検尿、血液検査、肺活量測定、心電図、看護師さんによる既往症などの問診。その後、同じ建物内の小笠原クリニック札幌病院付属外来プラザで、胸部と腰椎レントゲン、CT検査。
石部クリニックに戻って、石部医師による手術に関する説明を受けました。
先に受けたすべての検査で手術に支障はないということで、
予定通り、2月18日に手術と決定。

机の上に乗せてあった人工股関節の実物は、思っていたより小さかった。
実際に触ってくるくる回してみて、何故90度以上曲げたら脱臼してしまうか一目瞭然よく分かり、絶対に90度以上に曲げないようにしようと決心しました。
手術に伴って起こりうるリスク、脱臼、下肢深部静脈血栓症、人工関節の緩みと磨耗、手術中骨折、骨溶解などなど、恐ろしげな言葉が並ぶ書類を読みながらの説明。
初めて目にすればひるみそうだけど、初診のときにいただいて帰った書類と同じものだからしっかり読んで、自分なりに覚悟も決めてあって、質問はと聞かれても特にありません。
パーセンテージはゼロじゃないから、できるだけそうならないように気をつけて、万一自分がそんなことになったらそれは仕方がないと言ったら、石部先生が「私がその後はきちんとしますから。」とおっしゃってくださって、何と心丈夫なことか。
0.2%とか2%という数字だから、感覚的には私は大丈夫だろうと思いたいけれど。

次に、看護師さんによる入院に関する注意、事務手続きの詳細などの説明があって、リハビリ用の靴はぺたんこ靴より少しかかとの厚みのあるジョギングシューズがいいでしょうとアドバイスがありました。
鉄剤の薬の処方箋を受け取って、石部基実クリニックでの検診は終了。
入院することになる小笠原クリニック札幌病院へ移動。迎えの車が来て送ってくれました。


“小笠原クリニック札幌病院で貯血”
お昼が11時前にケーキだけだったので、お腹がすいた状態で貯血はよくないだろうからと、コンビニに寄ってもらって、おにぎり1個とお茶を買いました。
病院について1階待合室の奥のほうで急いでおにぎりを頬張っていたら、担当看護師さんが迎えに来てくれて、 「2階でゆっくり食べてもらえますよ。」・・・おお、恥ずかしい。
2階集会場という感じの部屋でおにぎりを食べ始めたら、雑誌を読んでいた先客の女性に、 「石部先生の股関節・・・?」と聞かれ、それからやっぱりあれこれ話が弾みます。
術後1週間とか。顔色もよく、杖をついてすたすた歩いてお元気そう。あと1週間で退院。 術後1週間の実際の患者さんを拝見できるというのは本当に安心。
愛知から来られたとか。今、病室には、神戸、大阪、大分の人が入院中らしい。

今日は、手術時出血があったとき自分の血を輸血できるように、あらかじめ貯血をしておきます。
400cc貯血後、回復剤の点滴。 どちらも問題なくスムーズにいきました。
このときの美人看護師さんが、神業といってもいいほどの静脈注射の名人。
いつもやってもらう右腕で400ccの血を採ったので、回復剤の点滴は腕を変えたほうがいいのでしょう。滅多にやってもらうこともない、血管なんて見えない左腕で1回針を刺しただけで入りました。すごい!

点滴をしてもらった部屋が、石部基実クリニックの患者チームの部屋のようで、
石部先生のホームページの 「患者さんの声」や、「患者の会」の掲示板のとおり。
まぁ、賑やかに楽しそう。
1ヵ月後には私もこのお仲間だと、もちろん2週間で退院だから、今の人は誰もいなくなっているけれど。
なんだか、楽しみになってきました。楽しそうといったけど、腫れて痛い苦しい段階の人もおられるし、夕べは吐いたけどもう大丈夫という熱のある人もおられる。
だけど、みんな同じ病気。同じ痛さ苦しさを共有している仲間だから、分かり合えて 慰められて、がんばれるのでしょうね。

今日の検査と貯血、13:00から始まって、ほぼ5時間後、18:00に終了。
石部基実クリニックでもらった鉄剤の薬を今夜から飲んだ方がいいと聞いたので、 小笠原クリニックの前横にある薬局で買って、もう1度車で、今度は地下鉄真駒内駅まで送ってもらいました。
この送迎の車は大変ありがたい。前に申し込んでおいてそのときになれば来てくれるので安心でした。

この日は遅くなることが分かっていたので、昨日と同じホテルを取っておきました。

<1月23日>
12:00新千歳発14:00神戸空港着の飛行機で帰りました。
搭乗後しばらくウトウトした後窓の外を見ると、北アルプスでしょうか、頂上が白くなった山並みがすぐ横に見えます。
あれは白山か、こっちは御嶽山かなどと近くの独立峰を見ながら遠くに目を移すと、はっきり富士山が。やっぱり秀嶺だね。うれしくなりました。

次ぎに札幌に来るのは手術のため。明るい病室の人たちや、1ヶ月検診の人たちにお会いできたから不安はないけど、検査だけでもこの緊張。
体操やダイエットなどするべきことをちゃんとして、心おだやかに手術に備えることにしましょう。


次は 〜その3:入院日から手術日まで〜